『イリュージョニスト』
『ぼくの伯父さん』のジャック・タチが娘さんの為に書いた幻の脚本を 『べルヴィル・ランデブー』のシルヴァン・ショメ監督によって アニメーション映画化された作品 時代遅れの手品師(イリュージョニスト)タチシェフは お払い箱となったパリの劇場を離れ イギリスの田舎を転々と周り スコットランドの離島まで辿り着きます 田舎の街で芸が受け入れられたタチシェフは バーで掃除婦としてはたらく若い娘アリスと知り合いになります 初めて見た手品を魔法と信じて疑わないアリスは タチシェフが村を離れると荷物をまとめて追いかけて島を出て来てしまいます かくして 2人は一緒に暮らす事になるのですが なにせ 彼女はタチシェフを魔法使いだと信じているので タチシェフは彼女の望みを叶える為 彼女が寝た後に別の仕事まで始めます・・・ ショメ監督のアニメーションは抑えた色使いが美しく ヨーロッパのノスタルジックな雰囲気を伝えてくれます キャラクターも濃く存在感があって面白い ジャック・タチ本人もちょこっと顔を出していて ショメ監督のタチ愛が伺えます・・・ ワッと笑える所とジーンとするシーンが適度に散りばめられていて 最後はとてもせつない気分になる・・・ そんな大人なアニメーションでした が しかし! 私はどうもこのアリスという女子のキャラクターが解せなくて! 魔法使いと思い込んだとしても 決して裕福でない暮らしぶりは見てとれるだろうに 靴やらコートやらおねだりしすぎ! 魔法でチンと出しているって本当に思ったのか・・・? 同じようにドサ回りをしている芸人達が落ちぶれて行く姿も 彼女の目には映らなかったのでしょうか? いやいや 全く映ってないね・・・ 見ながらかなりイライラ・・・ 正直 この田舎娘の将来が不安になりました これ 宮崎駿ならもっと違う展開が待っていそう・・・ きっともっと自立した少女に成長させたと思う! なんて配給がジブリだけに考えてしまいました タチがもう少し若くて この映画が実写で撮られていたらどんなだったかなぁと 想像せずにはおれませんが ヨーロッパのセンチメンタル満喫しました・・・! この映画 音楽がとても好きです きいてるだけで魔法にかかってるみたいな うっとりした気分になります
by mkuke
| 2011-06-08 23:39
| Film
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